高遠のさくらとは?
天下第一の桜
かつて馬の姿が桜の花に埋もれて隠れたという高遠藩の桜の馬場。
明治8年頃、荒れたままになっていた高遠城址を何とかしようと、旧藩士達が馬場の桜を城址に移植したのが公園の桜の始まりです。
現在、園内には約1500本もの「タカトオコヒガンザクラ」(固有種)があり、 ソメイヨシノより少し小ぶりで赤みのある花を咲かせます。
その可憐さと規模の大きさは「天下第一の桜」と称されるほど。その樹林は昭和35年2月に県天然記念物の指定を受け、平成2年には、日本さくらの会の「さくら名所百選」に選ばれています。
見頃は4月上旬~中旬。満開時には公園全体が薄紅色に染まり、約15万人の観光客が訪れます。
タカトオコヒガンザクラ
現在 公園内には、樹齢約130年の古木20本、50年以上のもの500本、30年以上のもの300本、若木を入れて約1,500本の桜の木があります。
このコヒガンザクラは、平成2年4月に高遠で行われた「国際さくらシンポジウム」で、マメザクラとエドヒガンの交配種の一系で、このうちでは花が一番きれいで、高遠固有の貴重なものとして「タカトオコヒガンザクラ」と命名されました。
桜憲章
桜に対する取り組みとして伊那市高遠町では、「天下第一の桜」と称される「タカトオコヒガンザクラ」を
保護育成・継承していくために【桜憲章】を制定し、高遠城址公園内に掲げています。
~桜憲章~
桜精神 (抜粋)
桜は、日本を代表する花であり、また高遠町のシンボルでもある。
桜を愛する心は、人を愛する平和の心のあらわれであって、
桜を愛することを通じて、すべての人間の友情の輪が拡がると共にその心が尊ばれる。
桜は、人の生活の中に育ち、人の心にさまざまな良い感化を与え、
文学、学術、鑑賞、及び自然科学的な考察の糧となり、
人に重んぜられると共に、人に愛せられる。
桜は、調和のとれた自然の中で保護育成され、
十分な管理によってのみ子々孫々まで伝えられる。